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チョッパーとしての完成度と使いやすさ、二つの要素を追求する
チョッパーという乗り物を形容する場合、ハードボイルドな男の乗り物とされることが多くありますが、今の時代、女性ライダーを見かけることも決して少なくありません。
これは聞いたハナシなのですが、たとえばカスタムをオーダーする際、意外とウジウジと悩むのは男性の方が多いらしく、今ドキの女性は、スパっと自分の欲しいものをショップ側に伝え、躊躇なく手に入れる人が多いとのことです。
その昔、「気っ風の良さ」といえばイコールで「男らしさ」として語られたこともありますが、今や女性の方が、そんな傾向にあるように思えます。
大阪は平野区にあるモーターサイクルズフォースによって手掛けられたこの一台も、オーナーは女性とのことですが、コンパクトにまとめられた外装やクオリティの高いペイントワーク、各部の仕様を見てみると「きっと欲しいと思うものを躊躇なくオーダーした」と想像出来る仕上がりが与えられています。
リジッドフレームにショベルモーター、そしてスプリンガーフォークなど、車体を見れば典型的なチョッパーに仕上げられたこの一台ですが、細かい部分を言えばセルスターターの装備やハンドクラッチなど、与えられた装備は「扱いやすさ」を重視したもの。女性オーナーだから、とは言いませんが、こうした装備の数々は、やはり街中での扱いやすさという点で大きなアドバンテージとなるものだと思います。
「出来るだけ多くの人にチョッパーの楽しさを伝えたい」とビルダーの久保順平氏は語りますが、ハードボイルドなチョッパーも、この車両の仕様なら女性でも楽しめそうです。それどころか、むしろリジッドフレームの軽さと足つき性の良さが相まって、ストックバイクよりも楽しめるかもしれません。
‘男の世界’として語られることも多いチョッパーの世界……そんな中、こうしたマシンを女性が走らせる光景は、大いに歓迎すべきもの。そこにはチョッパーに通じる‘華’を感じます。
エンジンは3-5/8”のビッグボア・シリンダーとストローカークランクで96cu-inまで排気量UP。キャブはS&SスーパーE、点火はダイナS、カムはアンドリュースをビルドイン。
スポーツスタータンクはキャップ位置をリロケートしたチョッパー定番の手法。カミカゼピンストライプによるペイントワークも美しい仕上がりです。http://kamikazepinstripe.blogspot.com/
テールはコンパクトなスパルト・タイプを選択。シッシーバーはフォースによるワンオフを装着。シートはボタンがあしらわれたハイバックタイプ。適度な肉厚を確保し、良好なホールド感と乗り心地を実現する。
ハンドルは短めのドッグボーンライザーにエイプハンガーという組み合わせ。ナローにシェイプされたタンクのラインにも注目したい。