取材協力=ムーンアイズ phone 045-623-5959 http://www.mooneyes.co.jp/
YOKOHAMA HCS 2002に出展された
トライアンフチョッパーの色褪せない魅力
去る9月12日にムーンアイズのウェブサイトでエントリーが開始され、モーターサイクル枠は、わずか30分ほどで規定台数に達したというYOKOHAMA HOTROD CUSTOM SHOW2019ですが、全国から珠玉のカスタム&チョッパーが一堂に会する、このイベントが我が国最大の『アメリカン・カスタム・カルチャー』の祭典であることに異論を挟む方は、いないのではないでしょうか?
ちなみにモーターサイクルエントリーが開始されたのが今から17年前、2002年のことなのですが、その当時に主催であるムーンアイズのブースに飾られた一台が、ここに紹介するトライアンフ・チョッパーです。
この車両を改めて見ると、チョッパーというものの『廃れない魅力』を改めて感じさせるもので、実際、随所に施されたテクニックの数々は古(いにしえ)の時代の流儀に則ったもの。1949年に対米輸出を開始したイギリスのメーカー、トライアンフは当時の米国の若者たちに熱狂的に迎え入れられたそうですが、そんな50年代に南カリフォルニアのカー・マニアの間から、カスタマイジングがひとつのカルチャーとして産声を上げ、スピードを追求するだけではなく、クルマを装飾する(カスタム)という概念が生まれたとのことです。これが『KUSTOM』と呼ばれ、その流れは現在まで脈々と続いています。実際、50sスタイルを愛するグリーサーたちは、ハーレーよりトライアンフを好む者が多いそうですが、時代考証を改めて考えると、それは必然なのかもしれません。
2002年当時にムーンアイズがプロデュースし、幸福商会によって製作されたこの一台も、当時なりの手法が垣間見える仕様となっており、キャンディペイントのフレイムスや1939年フォードタイプのティアドロップ・テールレンズをフェンダーにフレンチングするテクニックなどは、まさにクルマのテクニックを応用したと思えるもの。この一台がHCSモーターサイクルエントリー元年に会場に飾られた意味を考えると、やはりムーンアイズが望んでいるのはリアルな『アメリカン・カスタム・カルチャー』の伝導であると思います。カスタムの世界、そのスタイルが多様化する時代だからこそ……2002年に生み出されたこの一台を見ることで、そんな原点を今一度、思い起こすのも我々に必要なことなのではないでしょうか?
YOKOHAMA HCS2019、今年も日本最大の『アメリカン・カスタム』の祭典に期待します。
往年のトラ・チョッパーの手法に則り、タンク右サイドに配置されたデビル・シフトノブ。美しいキャンディペイントのフレイムスも『KUSTOM』の流儀に準じたもの。
リアフェンダーにフレンチングされたフォードタイプのテールランプはムーンアイズ製。シフトノブと合わせたデビルのデザインも『KUSOTOM』のお約束である。
マフラーはフィッシュテールを左右二本出しでセット。ここもクルマの『KUSTOM』に通じる手法を感じることが出来る。ホイールはボラーニのHリムを選択。車両の製作は幸福商会によるもの。http://www.koufuku-shoukai.com/
我が国、最大のアメリカン・カスタム・カルチャーの祭典であるYOKOHAMA HCS2019は、来る12月1日の日曜に神奈川県横浜市のパシフィコ横浜で開催(https://www.pacifico.co.jp/)
モーターサイクルのエントリーは基本、締め切られてしまいましたが、リザーブのチャンスもあるので、エントリー漏れのビルダーさんやユーザーさんは諦めずに問い合わせてみることをオススメいたします。リザーブの受付はお電話のみなのでご注意を。詳細はYOKOHAMA HOTROD CUSTOM SHOW 2019公式サイトhttp://yokohamahotrodcustomshow.com/まで。